サンセバスチャンの海岸の側にあるロマネスク様式の実にすっきりとした教会である。お御堂は、入り口の荘厳彫刻から受けるイメージと大分イメージが違う。下部組織の残っているままで改装を加えたと聞いた。石壁が厚くて、窓が狭くて小さく天井がドーム式に広がっている様式をロマネスクと言うそうだがヨーロッパの殆どのカソリック教会はこの部類かと思われる。このコロ教会は、ロマネスク様式にもかかわらず内部は、大きく広いのだが、一言で言えば「スッキリ」これに尽きる。カソリック教会だからゴテゴテと飾り物も多くて荘厳を狙うのだが、コロ教会にはそれが無い。清廉潔白且つ清潔が漂っている。人が居ないし教会特有のエコのかかり過ぎもない。献笛を申し込まない手は無いのだが、それが出来ない。そうです。2日前のとんでもないプレゼントです。なかなかのおじさん2人が大型バイクで教会の前にやって来ました。以前、バイクを乗って日本中を走り回った自分としてはどうしてもちょっかいを出したくなる。なんだかんだとジェスチャー混じりで喋っているうちに、段差に足が引っかかって、顔と右肩を打った。顎にはまだ青痣が残っている。これはすぐ治る。問題はそこでは無い。右手が上がらない。が、生活には問題がない。ただ、笛が吹けない。清廉潔白且つ清潔のお授けを逃してしまいました。念願のサクラダファミリアでのお御堂の献笛も止む無きに終わる。そんな訳で、コロ教会では、今日までの旅の安全と残りの平安をお願いした。13年前インドで滑って転んで左肩を打った。肩甲骨がずれて肩が落ちた。今度は右肩だから、事によったら、撫で方になってしまうかなあと、この程度のことで、ほっとしています。
3枚目の写真はキリスト受難後、十字架から外された直後の姿であろう。キリストの埋葬は十二使徒ではなかった様に思うが忘れてしまった。確かユダヤ人教派の組織に勤める役職のある長官では無かったか?それは兎も角、この彫像は古いものではなく、近代か現代作家の作品かと思われるが、定かではない。キリストの亡骸を前にたつ男は、長官なのか、それとも使徒のうちの誰かか?モチーフのしっっかりしている作品かと思うので誰であるかは分かっているのであろうが、これも思い出せない。この作品の抽象さが返って伝え方に強い主張がある。この弟子の強い信仰への決意が読み取れて、こぶり作品ながら見る人のこころを捉えて離さない。美術の鑑識眼の無い私でもかくも惹きつけられたのだから、きっと凄いのかもね。