5月31日 ドーハにて
ヨーロッパやインドなどの飛行機の長旅は狭い空間で就眠しなければなりません。若い頃は、狭いながらも無理をして坐禅を組めばさほど悩むことなく、それなりに眠ることは出来ました。つまり、平気であったということです。最近はそうも行きません。長時間坐禅を組むことも、体勢を保つことも、なかなかの厄介事情となって来ました。今回も悩みました。ところが、発見が有りました。各シートには、小さな腰当てが有って、腰の痛みの緩和のためなのですが、私はこれを、いまは滅多に使いませんが、蠟八接心と言った、一週間も横にならずに座り続ける集中坐禅の時などに使う、禅版という座りながら足に挟んでそっと顎を乗せて座りながら寝る代物のことを思い出したのです。ちょうど今回は紛失防止の為に買ったアイホンストラップを使って腰当て枕を縦長にぐるぐる🌀と巻き上げて棒状に作り上げた。禅版宜しく顎を当てて試し寝しましたら、なんと何と、嬉しい様に眠れるではありませんか。体の節々に痛みもありません!ブラボー ブラボーでした。
私の席は最初通路側でした。頻尿の私には助かることこの上もありません。隣に香港系の若い娘さんが座りました。しめたと思っていましたら、盛んに後ろのシートを気にします。なんの手違いか彼氏と別々となったのです。隣は八十のおじんです。様子を見れば悲しさは手に取るように鮮やかです。八十のおじんは決断しました。爽やかに彼氏に頻尿対策用通路側シートを譲ったのです。まるで衆生無辺誓願度一端を見た様です へへへ〰️。
その後がいけません。譲って座った後ろの席の通路側の席には中東系のおっそろしく頑丈且つ大柄のご婦人です。自分のシートからかなりはみ出しています。じっとしているだけでも私はすでに身動きがとれません。増してや眠ってしまっていて、もうどうにもなりません。頻尿の私は大いに焦るのです。意を決して反対側の普通サイズの日本人夫婦を二層跳び。事は無事終了。おかげでそのご夫婦とはいろんな会話ができました。