前回の二回の巡礼は、いずれも八月から九月にかけての夏の真っ盛り。荷物の軽さを狙っての巡礼でした。野いちごやブルーベリー、ぶどうなど失敬しながらの盗人巡礼でした。ぶどう工場の案内人に懺悔の告白をしたら、「まあ、そんな硬いことわ仰らずに」と慰められたのは、前回紹介済み。野の花もあり、ひまわり畑も豪快で愉しい思いでしたが、残念なのは、圧倒的敷地面積を誇る麦畑が、既に刈り取られて、言って見れば、一面の荒野となっている中の行軍です。味気ない。風情が無い。そんな無念が残っておりまして、今回、この期間となりました。如何でしょうこの圧倒的なる麦畑、泣けてくるよなスケールです。この麦畑の中を歩くと、グアンとくる様な畑中の中を行く旅人となります。麦畑の中を歩く為に高いカネ払って、公務をサボって、お前はアホか?と言われているのは重々承知ござんすが、それが如何にもならない巡礼への渇望があって、そういうファイルの一ペイジが畑中の人であります。ご理解たまれば有難い。