和尚のつぶやき

遠山無限碧層層

2014-08-31 09.48.381

同行のアメリカ在住、カラー、キャンベルのEメイルは、ENZANと言います。 ENZANは、遠山という漢字です。遠山無限碧層層(えんざんかぎりなき、へきそうそう)という禅語から付けたそうです。同じような意味を持つ俳句に放浪に生きた山頭火の句、分け入っても分け入っても、深い山。があります。山頭火の句からは、人生のぬかるみ、、苦しみといったどうにもならない矛盾にもがき苦しむ容態がありありとして、どうにもならないもがき苦しにから逃れる唯一の手段が俳句だったようです。訴え方が切実です。それに酒もありました。所謂マイナーな生き方だったようですが、その徹底さ故に、強烈な叫びとなって、他人の心の中に共感となって響いたのだと思います。 遠山、、、これはまた、すっきりとした突き放したような語ですね。限り無く続く修行の尊さをサラリと言っています。随分と遠い所に分かったような世界があるような、そんな言葉ですが、実は、そんな所に分かった世界があるわけではありません。禅の世界でよく言う、即今只今の世界こそ、遠山碧層層かもしれませんよ。

巡礼者は、幸いである。道道、真の自分にで会い、立ち止まり、見つめ、聴き、自分の心を大切にすることを知るならば。

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