毎回のことながら、出立始めは、節々の痛みは残っているものの、足は元気そうに運んでくれます。ざわわ、ざわわとと波打つ麦穂の青き匂いを嗅ぎながら、ひたすらの麦畑を行く。
今日はあの丘、あの村越えて、ランららんらん、ランららんらんと調子が良いのですが、昼過ぎてあと、十二、三キロ。この辺りからいけません。乳酸が溜まってくる感じですが。要は、足の運びがグビリと重くなってくるのです。午前中の軽いジョークの飛ばし合いは、できるだけ封印して、ひたすら目的地に向かって、邁進します。アルベルゲに着くと、先ず、シャワー、次に洗濯、そして、体の修理。<
街に出る人や夕食までの時間の一眠り。こんなパターンの四十日と思ってください。
野に咲く草花の一輪一輪の可憐で美しく咲き乱れる様には、ほんとうに、心が和みます