スペイン巡礼

スペイン 最西端 フィステーラ

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 fin de la tierra(地の果て、フィステーラ)、スペイン最西端の地にやって来ました。残念ながら、バスです。バスですと僅か3時間ですが、歩きですと、もう3日かかります。私の今の状態では、4日ぐらいかかるかも知れません。聖ヤコブの遺骨が流れ着いた地です。8時30分頃が日の入り時間。
 小一時間、緩い登りを登り切ると、そこは岬です。
 放浪の旅人と言いますか、半ば世の中諦めた様なおっさんと、ギターと笛の共演の後、時まさに、サンセット。
 沈みゆく太陽の光の尾は、長く、ピクリともしない海面に、尾長鶏のそれが、輝き、閃くように流れます。巡礼者は岬のそれぞれの岩の上に座り、沈黙と共に時間の中に流れ、包み込まれていきます。沈みゆく太陽に向かって、静かに、般若心経を唱えます。普回向を唱えます。月見草と、竹の唄を奏でました。振り返ると、巡礼者は私と同じように合掌して、納得の様子です。すれ違いさまに、小さく、beautiful と囁いてくれる人や、頷いてくれる巡礼者の姿で、あゝ 終わったな。
 ひたすら長かった巡礼の成就をしみじみ喜ぶことが出来ました。ここは、巡礼最終の地には違いないが、サンチャゴ、が公認最終地点となっているので、フィステーラまでの巡礼者はさすがに少なく、顔馴染みの殆どはバス組でした。フランシーヌとリーズは明日か明後日にはこの地に着くでしょう。何と、彼女たちは、千キロ歩いたのです。最西端の地、フィステーラに、彼女たちが見逃してしまうかも知れないメッセージを残して、又、サンチャゴに帰ります。
     To fransinne and rease

       CONGRTURATION!’

※  For large hearted Pirigurinps.if you see this notice after  the day 6th of October, please disposal &this notice.

 

車窓から。

スペイン 最西端 フィステーラ

サンチャゴからブルゴスまで、電車で約6時間。私たちは、ブルゴスからサンチャゴまで、24日かけての到着です。昔、東海道を歩いた時は、750キロを20日で歩きました。一日、38キロぐらいの走行です。この度の巡礼は、平均22キロ前後、これがいっぱいの走行でした。後半は少々持ち直したものの、無理は禁物と言い聞かせてのビクビクものの巡礼で、40キロは当たり前の、盛んなる頃が懐かしくもありますが、生き続けている証明かと思えば、納得もいきます。
 今、懸命に歩いた野山や、あの気の遠くなるような麦畑を車窓から眺めながら、グッと胸の辺りにくるものを、グッと腹の辺りにビールと共に飲み込んでいます。色んな味が、喉から無い胃を飛び越して、腸の辺りをグリグリ走ります。酒がしみじみ美味いと思う時です。
 500キロの巡礼と764,385,714歩の瞑想は、私をどの様に変えたのかは知る由も無いけれど「和尚さん、良い旅をなさいましたね。」と言われたら、それが答え、かな?

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